取り外しのエアコンの状態はおおまかに下の3つのいずれかだろう。
①エアコンがまだ動いて少しでも冷房が効く場合(ガスが入っていてエアコンも動く)
②エアコンは動いているが全く冷えない(ガスが入っていない、エアコンは動く)
③この前まで冷房及び暖房が効いていたけど今はエアコンが全く動かない場合(ガスが入っているがエアコンが動かない。)
①と③の場合は内部のガスを放出しないようにしなければならない。とくに①の状態であれば
ポンプダウンが推奨される。(個人に関しては万が一ガスを漏らしても罰則規定はなかったように思うが、罰則があってもなくてもガスをむやみに大気中に放出するものではない。)
いずれのケースにしてもフロンガスを大気中に放出するのは良くないので、配管を切断する際は
ピンチオフプライヤーを使おう。切断部分が密閉されてガスの放出がなくなる。③の場合はエアコンを動かしガス回収できないので特に必須。
ポンプダウンの大まかの手順
まずは室外機の右側のプラスチックのカバーを外そう。
室外機に配管が大小2本つながっているが、その根本の部分、小さい方の弁を二方操作弁、大きい方を三方操作弁という。六角レンチを入れる穴がある。蛇口と同じく時計回りで開け、反時計回りで閉めだ。
二方操作弁を閉める。そして冷房運転もしくは本体側に強制冷房ボタンやそのリモコン操作をする。
配管は行きと帰りがあり、行きの方を止めている状態だ。要は配管内に残っているガスを室内機に戻しているのだ。
通常3分ぐらいの運転でガスが室外機に全て戻る。音も変わってくるはずだ。あとはそのまま三方操作弁を閉めてから運転停止。ポンプダウン完了だ。
ポンプダウンは真空ゲージを使うのが推奨されている。
一つ注意したいのがポンプダウン時真空ゲージがあるのであればそれを接続し使こと。目安は0MPa、もしくはそれの目前まで。それより下にならないように注意。
あとゲージが下がらない時は配管に穴があるので運転を停止し、ポンプダウンをしないように。
全国で年に1~2件というかなり少ない割合だが爆発事故が発生している。これは空気を吸い込み、中の機械油と混ざってディーゼル爆発するためだ。
室内機の取り外し
室内機は取付枠に引っかかっているような構造になっている。上側で吊るされ、下側で固定されている。なので、本体下側を押したりあるいは引っ張ったりすると下側の固定が外れ取り外しができる。
下側がどのように固定されているのかはメーカーの施工説明書に記載がある。手元にない場合はメーカーホームページでダウンロードができる。
あとは取付枠も外す。取付枠は専用設計なので再利用できない。
取り外しした際、室内機がついていたところのボードアンカはらくらくボードアンカーのような取り外しできるようなものでなければ基本的にそこの穴は再利用できない。取り付け時に違う穴を開けよう。
推奨はらくらくボードアンカー。取り外しもできる設計なので穴を再利用しやすい。